2008-01-01から1年間の記事一覧

2008年のこと

三十日が仕事納めでした。「不安やわけのわからない混乱」*1のなかで すごした一年でした。来年は、おちついて くらしたいです。五日から また仕事なので、やすみの あいだに ゆっくり かんがえたいです。 よいおとしをおむかえください。 *1:中上健次「一番…

2008年 読んだ本3冊

今年 読んだ 本から3冊、読み終えて強い印象を残したものを選んでみました。 ジャック=ケルアック『オン・ザ・ロード』 「どこか、こことは別の場所に、もっと大切な人たちが いるんじゃないか」っていう気がして、探しに行きたくなります。 ミシェル=ウエ…

よみたいほん

「よめなかった ほん」のリストになっていたアマゾンのウィッシュ・リストを みなおして、「よみたいほん」のリストに なおしました。ずいぶん すっきりしてしまって、すこし さびしいくらいです。「これしかないのか」って。 大晦日までに、今年あったこと…

目に見えるしあわせへのあこがれ(崩れかけの反幸福論)

三十三歳で独身で、結婚するあてもない。というか、これまでに彼女がいたことがない。セックスをしたことも、デートをしたこともない。女の人と まともに話をすることができない。いや、正直に言うと、男の人とだって上手に話をすることができない。友達はい…

ふたつの うた――あみん「待つわ」

「まつわ」を歌詞にふくむ有名な うたがあることは しっていました*1。「かわいいふりしてあのこ わりとやるもんだねと♪」という うたをきいたことが ありました。そして今日、この ふたつの うたが ひとつの うたであることを この動画をみて しりました。…

まつわ

「大日本天狗党絵詞」*1の第3巻は すでに よみました。本屋にならんだ日に よみました。けれども まだ かけません。よみおえたら 感想を かこうと 以前から おもっていたのに。ただ、《すでに完結しているマンガを 本屋に ならぶのを まって、月に一巻ずつ3…

日経平均の適正水準の試算(2008.12.22)

山崎元(やまざき・はじめ)さんが著書やブログで紹介されている、株価の適正水準についての考え方にそって、株価を試算してみました。*1 第八十九回 株価水準の大雑把な判断方法 | 山崎元のホンネの投資教室 - 楽天ブログ 山崎元『超簡単 お金の運用術』(…

「おおらかな合理主義」――山崎元 『超簡単 お金の運用術』

本を読みました。山崎元(やまざき・はじめ)著 、『超簡単 お金の運用術』*1です。著者は私が信頼する ただひとりの経済評論家です。もっとも、私が名をそらんじている経済評論家は一人だけなので、私の経済評論家評はあてにならないかもしれませんが…。信…

カゼかなあ

16:40起床。カゼかなあ。きれいな空の写真がとれたので書きました。空はだれもそうじしないのにどうしてきれいかな、とおもう。よごすひとがいないからかー。部屋のそうじをしよう。

日記をはじめる

月末なので先月からつけている家計簿を読みかえしています。 家計簿をつけることで自分によい効果があったので、日記をつけることにしました。いまはメモ帳のMOLESKINE(pocket,ruled)に書いていますが、12月からは「ほぼ日手帳」をつかいます(ヘリンボーン…

みるちから、みるいし(「世界には法則がある」)

いつものようにジョナサンのスクランブル・モーニングセットで朝食をすませたあと、お茶を飲みながら手帳のカレンダーをながめて「もう年末だ。今年ははやいな。4月に異動があったしな。」と思い、店内の音楽がピアノになって、のびてゆくプログレスバーの…

やっとめぐりあいました――中上健次「一番はじめの出来事」

中上健次の「一番はじめの出来事」にでてくる このフレーズが ぼくはとてもすきで、手帳になんども書き写していて、何度も何度も読み返します。 やっとめぐりあいました空はうんとひろいですね僕たちはまるで不安やわけのわからない混乱の中で生活をして年を…

ただぼんやりとしていた週末

この週末はぼんやりと、考え事をするでもなく、ただぼんやりとしていて、いつのまにかいねむりをしていたり。

寒くなってきました

会社から家まで徒歩で一時間かかるのですが、帰りはできるだけ歩くようにしています。最近は午後5時を過ぎるとあっというまに暗くなるので、カメラをもっていてもつまらないですが。 今日はとても寒くて、途中でこめかみのあたりがいたくなってしまいました…

スクリーンショット

それと、今日はMMORPGのスクリーンショットを整理していました(EverQuest2とWorld of Warcraft。その後Warhammer Onlineを2週間くらいやって、MMORPGは止めています)。そのせいで胸がざわざわします。しばらくは再開するつもりはないのです。単純な「たの…

サン=トロペの港

今日は洗濯したり掃除したりかたづけをしたり。結局「文学フリマ」にはいきませんでした。ハンマースホイ展は金曜日にみてきました。意外に混雑していました。てもとにある入場券をみると「背を向けた若い女性のいる室内」が印刷されているのですが、こんな…

DA35mmF2.8、Flickr

カメラのレンズ(DA 35mm F2.8 Macro Limited)を買いました。机上の堆積物を撮ってみました。写っているのはSTUDIO VOICEの8月号(アンビエント音楽の特集だったので買った)と、気に入っている文庫本サイズの布製ブックカバーと、紙のカバーがかかっていま…

朝のなか卯で女の人のとなりになる

今朝、ぼくの朝食の一つのパターンである なか卯 に入ったら、入り口のすぐそばで、小奇麗なスーツを着た女の人が一人、食事をしていました。いつになく人が多くて、ぼくはその人のとなり――椅子をひとつ隔てたとなりではなくて、すぐとなりに座る羽目になっ…

十月のこと

今月はすこし仕事がいそがしくて、ひさしぶりに遅くまで残業したりしました。仕事のことがなかなか頭から離れず、落ち着かない月でした。16日に健康診断を受け、特に問題はみつからず。そして今月10日から家計簿をつけはじめました。だいたいのことはお金の…

「ちからよわく」――渡辺玄英「けるけるとケータイが鳴く」

渡辺玄英の第四詩集「けるけるとケータイが鳴く」を読みました。そのことについて書くために、まず第三詩集「火曜日になったら戦争に行く」とPerfumeから起こしてみます。ぼくにとって渡辺玄英の詩とは「ぼくはここにいない」*1という不安を詠った詩ですが、…

「ぼくはここにいない」――渡辺玄英「火曜日になったら戦争に行く」

この詩集を買った日のことをおぼえています。春日駅の近くの「なか卯」で朝食をすませて店を出ると、幼稚園の制服を着た子が「太陽がない!」とさけんで、手をひく母親にしかられました。空には厚い雲がかかっていました。会社は、いつものように、まのびし…

戦死するぼくが見る戦争――渡辺玄英「火曜日になったら戦争に行く」

いつかぼくが「戦争」に行って、殺したり殺されそうになったりして、命が途切れる最後の数分間、もう時間の使い方も何も計算できなくなった混乱した頭で自分が参加した「戦争」について考えたとき、こんな錯綜した風景が見えるのだと思います。いつどうして…

書くことをやめたとき――アゴタ=クリストフ「昨日」

トビアスとリーヌ。このふたつの名を手放して子どもらに与えたとき、「私」は書くことをやめている。 「わたしたちはひとつの物語を生きているわけ?」 「そうさ、リーヌ、ぼくらはひとつの物語を生きているんだ」 「恋愛物語なの?」 「それはきみ次第さ、…

過去の消化――Type-Moon「Fate/stay night」

「声」も「仕草」も思い出せず、「事」だけを覚えている。そんな記憶のありよう。どのような今もそんなふうに消化していく他ないんだ、っていうことの理解。 「けど、今も夢に見る。これから先も、ずっとあいつの事を思い出すよ。いつか記憶が薄れて、あいつ…

忘れ方、始め方――エルフ「媚肉の香り」

律子とおなじ「忘れ方」。忘れているかのように振舞うこと。そしてもちろん、それは「始め方」でもあります。 「過ぎた事は…忘れなさい…。」 視線だけでなく律子は口調も優しい。 「…私と同じように。」 確かに彼女は最低限しか語らず。自分が事故にあった時…

午後の光が差し込む教室――フライングシャイン「CROSS†CHANNEL」

午後の光が差し込む教室。日に焼けてクリーム色になったカーテンが風を孕む。影が躍る。そのイメージだけで、ぼくは半分攻略されてしまう。 ――フライングシャイン「CROSS†CHANNEL」、企画・シナリオ:田中ロミオ

過去とおりあいをつける

「過去とおりあいをつける」ということは、ぼくの課題のひとつです。いつかこのことについてきちんと書きたい。

なぜキョンは語るのか――谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」

自分ではどうにもならないおおきな力によって混乱に引き込まれてしまいたい 元気な女の子が引き起こす事件に否応なく巻き込まれていく、一見すると不幸だけれども実は幸せなぼく――という主人公のお話は探せばたくさんあると思うのですが、そんなふうに、「自…

涼宮ハルヒの現在?それよりも――谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」

それまであたしは自分がどこか特別な人間のように思ってた。〔…〕でも、そうじゃないんだって、その時気付いた。〔…〕そう気付いたとき、あたしは急にあたしの周りの世界が色あせたみたいに感じた。〔…〕途端に何もかもがつまらなくなった。*1 しかし、わた…

円環しているように思われる時間――藤林靖晃「桂子と。」

ここには、くりかえされる たべること、ねむること があります。散歩すること、レコードをきくこと、絵をかくこと。わずかに ふれられる性のこと。 おとずれる客人は静かに去ってゆきます。時間はたしかに流れています。ですが、円環しているように思われま…