円環しているように思われる時間――藤林靖晃「桂子と。」

ここには、くりかえされる たべること、ねむること があります。散歩すること、レコードをきくこと、絵をかくこと。わずかに ふれられる性のこと。
おとずれる客人は静かに去ってゆきます。時間はたしかに流れています。ですが、円環しているように思われます。


ぼくはこの小説の時間がすきです。

桂子と。―藤林靖晃小説集

桂子と。―藤林靖晃小説集