2008-10-21から1日間の記事一覧
トビアスとリーヌ。このふたつの名を手放して子どもらに与えたとき、「私」は書くことをやめている。 「わたしたちはひとつの物語を生きているわけ?」 「そうさ、リーヌ、ぼくらはひとつの物語を生きているんだ」 「恋愛物語なの?」 「それはきみ次第さ、…
「声」も「仕草」も思い出せず、「事」だけを覚えている。そんな記憶のありよう。どのような今もそんなふうに消化していく他ないんだ、っていうことの理解。 「けど、今も夢に見る。これから先も、ずっとあいつの事を思い出すよ。いつか記憶が薄れて、あいつ…
律子とおなじ「忘れ方」。忘れているかのように振舞うこと。そしてもちろん、それは「始め方」でもあります。 「過ぎた事は…忘れなさい…。」 視線だけでなく律子は口調も優しい。 「…私と同じように。」 確かに彼女は最低限しか語らず。自分が事故にあった時…
午後の光が差し込む教室。日に焼けてクリーム色になったカーテンが風を孕む。影が躍る。そのイメージだけで、ぼくは半分攻略されてしまう。 ――フライングシャイン「CROSS†CHANNEL」、企画・シナリオ:田中ロミオ
「過去とおりあいをつける」ということは、ぼくの課題のひとつです。いつかこのことについてきちんと書きたい。