夢の島の先、荒川サイクリングロード

6年くらい前、28歳職歴なし、仕事も見つからず、「自分の人生もう終わりかも」と鬱々としていた頃、気持ちが煮詰まると、電車に乗って「夢の島公園」に行ったものだった。

夢の島公園は、有楽町線の終着駅である新木場にあり、沿線に住んでいた ぼくにとって「最果ての地」であった。名前も良い。夢の残骸を埋め立ててできた島につくられた公園である。(間違ってたらごめんなさい)。

何をするでもない。「最果て」で、植物園のガラス張りの建物を眺めて、海を眺めて、ただそれだけ。それだけで、気持ちが楽になった。

自転車を買ったら、夢の島公園へ行って、何かひとつの決着を付けようと思っていた。

2010年6月26日、土曜日。納車の翌日。
日の出とともに走り出す予定だったが、なにせロードバイクでの初めての遠出ということもあって準備に手間取り、出発はAM5:00過ぎ。
まず春日通りを東へ。『夜王』に出てきそうな着飾った女性たちの送迎を横目に御徒町を過ぎて、5:37厩橋、5:45横川一丁目、そして亀戸駅前。
そこから南へ。明治通り(306)のバスを避けようと裏道に回って、道に迷ったりした。
7:00頃、夢の島公園に到着。

とりあえず目標は達成。あっさり着いたので、とくに感慨もない。植物園の職員に、落ち着いた感じの すごくきれいな女の人がいたことを思い出した。その人も ぼくも、あれから等しく6つ歳をとった。そのふたつの6年間。おそろしくて比較する気にもなれない。

トイレ休憩して、カロリーメイトたべる。

さてどうするか。まだ時間はある。ここはもう「果て」じゃない。

せっかくここまで来たのだから、「荒川サイクリングロード」というものを見てみたい。

まずは荒川河口橋を渡って葛西臨海公園へ。公園のなかをクルクルみてまわる。

そして、荒サイを北上。きれいな道だと30km/h以上はでる。
腹が減ったのでそろそろお昼に…と思ったらまだ朝だった。小松川橋そばのミニストップに寄る。人通りの少ない商店街でパン2つ立ち食いして、アクエリアス補給。
まだ時間はある。さらに進む。

しかし、だんだんお尻が痛くなってきて、大きな橋に到達するたびに休むようになる。20km/hでゆるゆると進む。

目的地を設定していないので、「いつ帰途につくべきか」ということが頭を占める時間が増えてくる。それが煩わしい。そもそも自分がどれだけ走れるかも分からない。シンプルに「行けるところまで行って、帰りは輪行」に あこがれる。とにかく、余計なことを考えたくないんだ。

結局、扇大橋(10:00頃)で荒サイを離れ、458、本郷通り(455)を南下して10:50帰宅。約57km。

シャワーをあび、洗濯機をまわして横になる。午後は買い物に行こうと思ってたけど、疲れてしまって無理だ。洗濯物を干したり、横になったり、食べたりして、夕方まで過ごす。食欲がおかしくなっていて、やたら飲みたい、食べたい。

メモ

  • トラブル特になし。異物突入 目1回、口1回。きちんとサングラスする。
  • バックパックの中身を取り出すのが面倒。地図とカメラは別のところに入れたい。
  • コンビニは神。コンビニ休憩をマスターしたい。というか、盗難等が頭をよぎり、自転車から離れるのがまだちょっと怖い。
  • GPSほしい。
  • 煤みたいな汚れがフレームに着いてる。なんだろ?ブレーキシューのカスか?
  • アミノバイタルのおかげか筋肉痛がない。