日向と日陰が入れ替わる時代に

事業仕分け」のニュースを見て思ったこと。

日向と日陰が入れ替わる時代

今後、政権交代がしばしばあるようだと、税金の入った団体や、主な顧客が国になっている企業との雇用契約は、もう安定した収入源にならないのかな。国策で仕分けられて捨てられる人はたまらないですね。
ただ、逆に政権交代のおかげで陽のあたる場所に出られた人もいるんでしょう。
そう考えると、日向と日陰が入れ替わる時代というのも、けしてわるいものじゃない。というか、結構いい社会のような気もします。
個人にとって重要なのは、今がそういう時代(日向と日陰が入れ替わる時代)なんだという認識を持って、準備しておくことでしょう。そうすれば、楽しくやっていけるだろうと思う。

余談ですが、個人の工夫や努力とは別に、こういう時代だからこそセイフティー・ネットを整備することが大切なんだと思う。ぼくはベーシック・インカムを導入すべきだと思ってます。先日、「ほりえもん」の本を立ち読みしたのですが、BIに一章が割かれていたことに「へえぇ」と思いました。BI導入を目標に掲げた政党が出てくるのも、そう遠くないのかもしれません。

どんな準備をしたらいいの?

話を戻しますが、では、問題はどんな用意をしておくべきなのかってことですね。
「日向と日陰が入れ替わる」わけですから、二つの作戦があるでしょう。

  • 日陰になったら、日向に移動する。
  • 日陰に留まったまま、日向に戻るまでの期間(or人生の終わりまで)、耐える。

ただ、一生を通じてどちらか片方の作戦をとるというのは通常は無理です。人生の前半では多くの人は十分な蓄えを持っていないので、終わりまで「耐える」のは無理ですし*1、人生の後半では移動するのが難しくなるからです。
なんで、基本は、

  1. 人生の前半では、日陰になったら日向に移動して、日照を確保し、蓄えをつくっておく。
  2. 人生の後半では、移動を止めて、前半で蓄えたものを消費しながら人生の終わりまで過ごす。

でしょうか。
重要なのは「移動力」になりそうです。

しかし、こうやって整理してみると目新しい話はないので、テクニカルなことはwebを検索すればいくらでも出てきそうですね。

補遺

ぼくの勤め先では(政権交代とはまったく関係ないのですが)最近リストラが始まりました。整理解雇を免れたとしても、来年以降、労働条件は相当厳しくなりそうです。ぼくの現在のポジションが、日向から日陰に変化したというわけです。
ぼくは一年くらい前までは「定年まであと30年、ここでまったり過ごそう」と考えていた「間抜け」なので、偉そうなことを言う資格はもちろん、知見もありません。「さあどうしよう」と思って最近こんなことを考えており、移動するのか耐えるのか、いまだに決めかねています。
ただ、会社で様々な境遇の人を見て、感じたことは、あとで書き残しておきたいと思います。

この体験を、長期的な教訓にしたいんです。同じことがまた起こるかもしれませんからね

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2232?page=3

*1:「蓄えの分だけ生きる」という逆転の発想もありますが、なかなかこの境地には至れないと思います。でも、この考え方はほんとにすごい。通常は、いつ終わりがくるかわからないから、いくら稼いだらよいのかわからず不安になってしまうものですが、終わりを自分で決めればこの悩みは解決するわけです。まさに逆転の発想だと思いました。「ぬこポリシー」参照。