自由の能力


大塚英志井伏鱒二の「山椒魚」をとりあげた箇所でこう書いていた。

「閉じた世界」にいると、自分より愚かだったり無力のように思える誰かが、しかし、自由に外に出て行くことができるのに気づき、そのことに人は怒ることがあります。
大塚英志「初心者のための『文学』」

みんなが「鍵がかかっていて開けられない」と思っているドアを、何事もなかったように開けて、外へ出てしまう人をみると、感心してしまう。ぼくはそういう人がすきだ。「おもしろいこと」って、いつもそういう人のところからはじまる。

そんな自由の能力をみがいていきたいです。